対北短波ラジオ「しおかぜ」10年に 拉致解決へ電波戦続く

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 特定失踪者問題調査会が運営する対北朝鮮短波ラジオ放送「しおかぜ」が30日で、放送開始から10年を迎えた。外からの情報流入を嫌う北朝鮮による妨害対策に悩まされたが、複数の周波数を確保し、出力アップすることで対抗。短波に加え、中波放送への進出も目指しており、拉致被害者救出に向けた北朝鮮との「電波戦争」に挑んでいる。(加藤達也、森本昌彦)

 しおかぜの放送が始まったのは平成17年10月30日。開始当時は1日30分の放送、日本語と朝鮮語で拉致の可能性を排除できない特定失踪者の氏名を読み上げる番組内容だった。

 ◆平壌が妨害電波

 北朝鮮による妨害電波が確認されたのは、翌年4月。その後、妨害電波は平壌から発信されていることが分かった。調査会でしおかぜを担当する村尾建兒(たつる)専務理事は「北朝鮮が平壌にいる人に聞かせたくないということだろう。平壌周辺に拉致被害者がいる可能性もある」と推測する。

 一方、妨害電波との戦いは困難を極めた。開始当時は1つの周波数でしか放送できず、そこに妨害電波を出されると、逃げ道はなかったからだ。妨害電波をかわすため、複数の周波数で放送できるよう政府への働きかけを進めた。

 21年からは2つの周波数、現在は4つの周波数で放送している。今年3月からは妨害電波に負けないよう、300キロワットでの送信も始め、北朝鮮で聴取しやすい環境を整えた。

 現在は1日2時間、4つの周波数で名前の読み上げのほか、北朝鮮関連のニュースや特定失踪者家族のメッセージなどを放送している。

 ◆中波へ進出課題

 今後北朝鮮にいる拉致被害者らに、より確実にメッセージを届けるため、課題となっているのが中波放送への進出だという。

 北朝鮮では、短波よりも中波を受信できるラジオのほうが普及しているとされ、脱北者の話では北朝鮮の多くの人が韓国の中波ラジオ放送を聞いていたという。中波での放送を行うことで、これまで、しおかぜを聞くことができなかった人にも情報を届けることができるからだ。

 朝鮮語の番組を充実し、北朝鮮内部から拉致被害者救出への機運を高めることも検討している。調査会の荒木和博代表は今後について、「まさか10年も続けるとは思わなかった。北朝鮮で何かあった際に、拉致被害者の集合場所などを伝える緊急放送を一刻も早く流したい」と話している。

引用:対北短波ラジオ「しおかぜ」10年に 拉致解決へ電波戦続く


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